豪快に麺を炒める一品！フォーサオ（Phở Xào）

陽がすっかり暮れたハノイ。
どこかで晩飯をいただこうと、旧市街地の中心地から西へ外れるように歩いていると、道路脇にテーブルを並べている食堂に出会いました。

これだけの人々が魅了されている料理はなんだろうか。
私は興味本位でテーブル上の料理を観察してみたら、みなさんが食べているのは焼きそばのようなもの。

厨房に目をやると、男性のシェフが豪快に鍋を振り、この麺料理を調理しているではありませんか。
これは旨いに違いない。

事実、表に並べられたテーブル席は8割ほどが埋まり、みなさん黙々と麺を啜っておられる。
私はこれまで食べたことのないベトナム料理に出会えたこともあり、迷うことなく『Phở Xào 32 Bát Đàn』の空席に腰を下ろしました。

ベトナム焼そば！？フォーサオ（Phở Xào）

メニューを見て判明したのですが、みなさんが食べている炒め麺はフォーサオ（Phở Xào）という料理のようです。
Phở（フォー）はご存知の通りベトナムの麺のことで、Xào（サオ）は炒めるという意味。
つまりは「炒めフォー」ということになるのでしょう。

これまでフォーといえばスープに入った米麺料理といった概念しかありませんでしたが、まさか炒めフォーまであるとは！

男性が豪快に炒めてくれた炒めフォーが運ばれてきました。
炒めた米麺の上に、たっぷりの牛肉が盛られている。
これで7万ドン（約420円）なのだからベトナム万歳！

牛肉は野菜と炒められ、フォーサオを彩っています。
この炒めた具材の味付けが秀逸で、麺にその風味が染み込み、口福度の高さは一気に最高潮！
超強火で炒めていることもあり、麺からは香ばしい香りが漂い、とにかく旨いんだ。

ビールを横に置いて、麺を啜るたびに呷り、ビールを呷っては麺を啜っていく。
一見、単純作業のように映るかもしれませんが、旨い料理に出会うとこれだけで楽しいんです！